2020年02月19日
Self-efficacy(自己効力感)とは?

先日、当校で使用しているテキストのNational Geographic Learningのワークショップに参加しました。その中で、Self-efficacy(自己効力感)という言葉を聞きました。あまり聞きなれない言葉なので調べると、カナダ人心理学者Albert Bandura(アルバート・バンデューラ)によって提唱された概念でした。
”self-confidence(自信)と似ていますが、「自信」は漠然と自分自身や才能を信じる、ということに対し、「自己効力感」は、より明確に「自分にはゴールを達成できる力があると信じて取り組める力」と定義されています。
様々な研究で自己効力感と学習の成果に大きな関連が見られています。少し難しいことがあるとすぐに諦めてしまう子とチャレンジしようとする子の違いがこの自己効力感にあります。そして自己効力感が高い人は、高度な教育や、幅広い分野から職を選択しようとする等、将来的にも大きな影響を与えると言われています。
自己効力感を高める要素
①自らの成功体験
②他の人の成功体験から自分もできると感じる事
③周りから認められること
④心の状態 (前向きな気持ち)

【起こりうる成果】
忍耐力(簡単に諦めない)
目標を達成する力
逃げないで挑戦する
そのため、
①成功体験ができるよう、一つ一つの練習に達成感を積み重ねられるようにしていく。
②自信のあるクラスメートにやってみせてもらい他のクラスメートもできると感じられる良い影響を与える。
③講師だけでなく保護者の方にも子ども達の様子を伝える。
④間違えても良いという安心できるクラス環境を作る。
ということをより意識しようと思いました。
スクールでは小学生、中高生の生徒の様子をビデオ撮影し保護者の方へ送っていますが、スピーチを終えた後の子ども達の自信と安堵に満ちた表情が素敵です。きっと保護者の方からも褒められ、自信につながっていくことと思います。
クイズ
カンザス州で行われた研究です。バスケのチームが大きな成長を見せた方法は以下のどちらでしょうか。
1.ビデオで失敗した部分を見て、どうすれば良かったかを反省する。
2.成功した部分だけを見せて褒める。
正解は「2」で良かったプレーだけを見たチームが大きく成長しました(TEDTalks; The skill of self-confidence)。 英語教育も同じだと思います。「発音が違う」、「間違ってる!」等と言われ続けると、「自分の英語は通じない」と不安で話せなくなりますよね。間違いは習得する過程に欠かせません。自分の子どもには厳しくなりがちですが、ぜひ良い部分を認め、褒めて、伸ばしていけるよう声がけをして頂ければと思います。
ある子どもが帰る前に講師に”No umbrella”と言いました。雨の日に傘を持ってこなかったと思った講師は”Oh, no! It’s raining. I’m sorry.”(雨降ってて、残念ね)と言うと、”No, No, my umbrella, here. No umbrella!”と言いました。この子は、自分が持ってきた傘がここでなくなったと言いたかったことに講師も気づきました。躊躇わず自分の英語できちんと伝えていた姿をみて、自信を持つことの大切さを感じました。
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