2020年09月30日
~英語劇を通して~

今年のサマースクールでは、昨年の”Three Little Pigs(三匹の子ブタ)”より難易度を上げて、”Frozen(アナと雪の女王)”の英語劇にチャレンジしました。
サマースクールは、英語を始めたばかりの子どもから帰国子女まで様々な英語歴の生徒たちが参加しています。最初は、恥ずかしかったり、自信がなかったり、やりたがらない子どももいるのですが、2日間の活動の中、生徒同士が励まし合い、協力し合い、自然と全員が「劇を成功させたい」という想いで、一所懸命練習するようになります。劇を通して、「無理、無理!」と言っていた子が自信をもって演技をする姿や、得意な子ども達が困っている子どもにセリフや動きをやさしく教えてあげたり、静かに見守っていたりする姿にいつも感動します。
劇を終えた後は、満面の笑みを見せる子が多い中、セリフを間違えたことを気にしている子もいますが、全員100点満点以上でした。劇の本番は練習より演技が固くなったり、セリフが出てこなくなったりしがちですが、主体的に参加し、チャレンジした体験にこそ大きな意味があると思っています。

子ども達には、劇を通して「英語は思いを伝え合うための言葉」ということを実感し、いつか様々な人とコミュニケーションするために英語を身につけたいという気持ちを持ってもらいたいと思っています。ただ受験のために仕方なく英語を勉強するのか、英語を学ぶ目的を理解して学ぶのでは将来大きな違いが出ると思います。学校の英語の授業が難しくなっても、英語を使える楽しさや、英語で伝え合う体験をした子ども達はきっと自ら学び続けていけると思います。
この劇から1か月が経った頃、子ども達がまだセリフを覚えていることにも驚きました。数時間の練習で仕上げた劇なのに、また自分のセリフでもない部分でしたが、子どもたちの心に残っていました。レッスンで”will”がでてきた時に”You will die!”(ハンス王子のセリフ)を即座に思い出していたり、”have to”の時には、”You have to end the winter.”(アナのセリフ)とつながっていました。英語を学ぶ時、その使われた場面とセットで出合うことは本当に大切だと思います。
英語劇で英語のイントネーション、表現力等、様々なスキルが身につきます。単語が読めない子どもにとっても、演じることで言語の壁を越えて立派に自己表現ができていると感じます。来年は、サマースクールに限らず、多くの生徒同士が学び合い楽しく協力し、活動できる英語劇の機会をもっと多く作りたいと講師たちと話し合っていますので、ぜひ、お楽しみにしていて下さい。
